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札幌のホームレスは座って眠る 北の都の片隅で厳寒の冬を生き抜く人々

夜、人けのなくなった大通公園。イルミネーションの光が降り積もった雪を染める。寒さの中、男性は座った姿勢のまま眠るという=札幌市中央区で、竹内幹撮影

 厳寒の札幌。中心部はきらびやかなイルミネーションとネオンに彩られ、人々が行き交う都会の風景が広がる。しかし、ボランティア団体「北海道の労働と福祉を考える会」(労福会)のメンバーと歩く「夜回り」では、もう一つの顔をみせる。雑踏の片隅には、人目を避けるように、ひっそりと路上生活を送る人々がいた。【真貝恒平】

 「変わったことはないですか」。2019年11月上旬、札幌市でホームレスを支援する労福会のメンバーが、JR札幌駅地下街で古新聞を読む60代男性に声をかけた。男性は新聞を指さして「毎日変わったことばかりだよ」と笑顔を見せた。差し出された温かいお茶でのどを潤し、ほっとした表情を浮かべた。世間話で盛り上がった後、メンバーは別れ際に「寒くなってきたから風邪をひかず、健康に気をつけて」と声をかけた。「これからの寒い季節はどう過ごすのか」と尋ねると、男性は「油断すると凍死しちゃう。地下街の出入り口で寝たり、朝まで歩き続けたりしているよ」と答えた。

 毎年積雪が70センチを超え、氷点下の冷え込みが続く長く厳しい冬はホームレスにとって過酷だ。多くは駅周辺や地下街で過ごすが、人口が100万人を超える眠らない都会とはいえ、午前0時前後から早朝の同5時ごろまではシャッターが下り、地下街から閉め出される。このため、地下街への階段などに段ボールを敷き、何枚も重ね着をして横になるが、寒さで凍死する人もいる。労福…

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