紙おむつも米もない! 記者も怒りつつ考えた…なぜ人は買い占めに走るのか
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ない。こっちにも、あっちにも、ない、ない……! 新型コロナウイルスにおびえる列島各地で、生活必需品が次々に店頭から姿を消している。マスクや消毒液、トイレットペーパーだけではない。なぜか紙おむつや、お米まで。人々が買い占めに走った結果らしい。なぜ、人は買い占めに走るのか? 困り果てた記者2人が、識者とともに考えた。【江畑佳明、吉井理記/統合デジタル取材センター】
江畑記者(45)の場合
東京都内在住で小学5年の長女、小学2年の長男がいる。妻と共働きで最寄り駅から自宅までの間にスーパーがないため、平日は途中のコンビニでパンや牛乳などを買い足すくらいしかできない。生活用品を買うのは週末のスーパー通いがメインだ。
2月29日午前、いつものように夫婦でリュックサックを背負い、近くのスーパーに歩いて向かった。「トイレットペーパー品薄」は既に報道されていたので、陳列棚がガランとしていても特段の驚きはなかった。が、隣の棚に目を移すと、赤ちゃん用の紙おむつやウエットティッシュまでなくなっていて、目がテンになる。
カートを押し進めると、レトルトカレー、カップ麺の棚も寂しくなっている。「手軽に食べられるもの」がないのだ。なんだか不安に襲われ、買うつもりなんて全くなかったのに、表面に「仮面ライダー」がプリントされたレトルトカレーを二つ、カゴに入れた。3月2日から小学校の休校が決まっていたため、「子どもの昼食に使えるだろう」という思いからだった。2リットル入りペットボトルの水も残りわずかになっていて、またまたビックリした。
いったん帰宅。我が家の残りのトイレットペーパーを確認すると、6個だけになっていた。4人家族に加え、近くに住む義理の父母も毎日訪ねてくる。1週間持たないだろう。先ほどの空棚を思い出し、ドラッグストアに出かけたが、店員さんは「ないんですよ、すみません」と申し訳なさ…
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