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広がる演劇公演の自粛 アイルランドの姉妹の舞台にかけがえのない時間をかみしめる

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「ダンシング・アット・ルーナサ」の一場面=平早勉撮影
「ダンシング・アット・ルーナサ」の一場面=平早勉撮影

 演劇の創作現場は深刻な葛藤が続いている。新型コロナウイルスの感染が拡大していることを受け、公演自粛の流れが止まらないからだ。観客の生命の安全が最優先なのはもちろんだが、公演を中止すれば、経済的なダメージは免れない。文化の損失、喪失という新たなリスクもはらんでいる。中止をしても、いつ再開できるのか。目に見えない未知のウイルスとの闘いだけに、不安は増すばかりだ。

 そんな中、3月4日に、今年度の芸術選奨受賞者が発表された。演劇部門では文部科学大臣賞に俳優の内野聖陽と、能楽狂言方の茂山七五三(しめ)の2人、新人賞は「ミナモザ」を主宰する劇作家、演出家の瀬戸山美咲が選ばれた。

 テレビドラマでも活躍の内野は、水戸芸術館ACM劇場プロデュース「最貧前線」(宮崎駿原作、井上桂脚本、一色隆司演出)と、こまつ座「化粧二題」(井上ひさし作、鵜山仁演出)の2作品が対象となった。

 「最貧前線」では、戦争末期に軍隊に徴用された漁船の漁師を演じ、真っすぐで骨太な海の男を、福島弁を駆使してリアルに造形。初めての一人芝居に挑んだ「化粧二題」では、母に捨てられた大衆演劇の座長の悲哀と男の意地を鮮やかに織り上げた。

 「心血を注いだ舞台二公演の演技に対してこのような評価を頂き、心から嬉(うれ)しく思っています」と、内野は自身のオフィシャルサイトで長文のメッセージを発表。「役者はその人間の本質をひたすら深め、耕し、そして、共演者やスタッフの生き様からも何かしら影響を受けて役を育てていく」と稽古(けいこ)場での辛苦をつづる。

 なかでも「丹精込めて育てた結果物を観劇してくださるお客様にも作品は育てられます」という一文がこ…

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