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ジェンダーで社会変革を起こすには何が必要か フィンランド女性首相が語ったこと

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国際女性デーに関するイベントで演説するフィンランドのサンナ・マリン首相=米ニューヨークの国連本部で2020年3月6日、隅俊之撮影
国際女性デーに関するイベントで演説するフィンランドのサンナ・マリン首相=米ニューヨークの国連本部で2020年3月6日、隅俊之撮影

 性別に関わらず平等な機会が与えられる「ジェンダー平等」の先進国であるフィンランドのサンナ・マリン首相(34)は6日、米ニューヨークの国連本部で開かれた国際女性デーのイベントで演説した。同国で3人目の女性首相であるマリン氏は「ジェンダー平等は社会全体に利益をもたらす。私たちが成し遂げられることを制限してきた固定観念から、私たちを解放してくれる」と語った。

 演説は下記の通り(主要部分)。

「ジェンダー平等は社会の成功の礎」「道のり容易でなかった」

 国際女性デーが直前に迫った今日、ここで皆さんの前に立つことができて光栄です。この国連総会ホールは多国間主義の象徴であり、世界のすべての国の声を聞くことができる唯一の場でもあります。

 しかし、このホールで最も頻繁に聞こえる声は男性のものです。国連には193カ国が加盟しているのに、女性の元首や首脳は21人しかいません。世界の人口の半分以上は、女性や少女であるにもかかわらずです。

 フィンランドは、女性に選挙権と被選挙権の両方を世界で最初に認めた国です。

 フィンランドは今では世界的なジェンダー平等の先進国ですが、これまでに私たちが何をしてきたのか、なぜそれをしたのか、そして、何がやるべきこととして残されているのかをお話ししたいと思います。

 フィンランドがジェンダー平等を推進するのは、それが私たちの社会の成功の礎だからです。ここまでの歴史はたやすいものではありませんでした。長い間、フィンランドは社会格差が大きな貧しい農業国でした。今では世界で最も発展し、安定した社会の一つですが、道のりは容易なものではなかったのです。変革は一夜にして起きるものではありません。私たちには人口の半分(を占める女性)を無視する余裕などなく、このため、あらゆる社会資源を活用しなければならなかったのです。

「変革もたらす最良の方法は政治決定に多くの女性を置くこと」

 フィンランドはいま、テクノロジー分野でも、社会的にも、多くのイノベーション(革新)を達成したことで知られます。特に社会のイノベーションは、多くの人々のさまざまなニーズを満たし、(仕事という)責任を負うことを可能にしました。産科や子ども専門の診療所、有給の育児休暇、公的資金による質の高い保育。これらはジェンダー平等の促進において重要な役割をこれからも果たしていくでしょう。無料の学校給食などのシンプル…

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