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声をつないで

仕事と子育ての両立、メディアはできている? 毎日新聞×朝日新聞、記者の本音

変わりつつある「ママ記者」の働き方について語り合う毎日新聞の坂根真理記者(左)と朝日新聞の岡林佐和記者=長野市栗田で2020年2月20日午前11時1分、島袋太輔撮影

 8日は「国際女性デー」。女性の社会進出や働き方改革が叫ばれているが、伝える側のメディアはどうなっているの? 実は、仕事と子育ての両立をこなす「ママ記者」が増えている。信州で働く毎日新聞の坂根真理記者(36)、朝日新聞の岡林佐和記者(39)に本音を語り合ってもらった。【まとめ・島袋太輔】

 ――両記者とも男性記者と結婚し、子育てと仕事を両立している。東京から「地方で子育てをしたい」という思いで来ました。

 岡林 全国転勤のため地方に転勤するけど、一人では両立できません。ただ、夫婦で同じ地方なら私生活と仕事のハイブリッドができます。そこで「夫婦セット転勤」を提案し、前例の無い取り組みが始まりました。もともと、記者を続けたい思いもあり、地方で子育てする生活だから(新しい景色が)見えてくるだろうと。

 坂根 小4の長女(10)が特別支援学級に通っていました。普通の子と交流する機会がなく、守られた枠の中で育った娘が社会に出ることが不安だったんです。そんな時、オランダで普及する「イエナプラン教育」を取り入れた学校が国内で初めて佐久穂町に開学すると聞いて。学年の枠も無い自由な校風の学校に、娘を入れることで「化学反応」を期待しました。今は佐久穂町に住みながら片道1時間半かけて長野市に通っています。

 ――子育てと仕事の両立はどのように。

 岡林 夫婦とも実家が地方で両親に頼れません。2012年の第1子出産後、同じ境遇の先輩記者に話を聞くと「うちは週5のベビーシッターを15年続けている。午後10時まで預けて、給料は全部シッター代」と。そこで、東京本社勤務の夫と交代で時短勤務をとりつつ、ベビーシッターを利用。長野赴任後は週2日ベビーシッター、残り週3日のお迎えを分担しています。

 坂根 夫が朝日新聞の前橋総局で働いているから、ワンオペ育児の週末婚状態。佐久穂町はベビーシッターがいなくて……。アナログだけど「ママネットワーク」をフル活用しています。知り合ったママ友に「私、新聞記者なんだけど、大変で……」と根回しして。毎日、今日の仕事をどうするか、夕飯やお迎えをどうするか考えています。頭の中をのぞくと、いろんな車輪が同時並行でカラカラと動いていて、まるでハムスターの気分。

 けど、地方は締め切りが早いため長時間拘束されません。記者にタイムカードは無いですし。原稿を出せば、どこで何をしていても上司から注意されず、1日の働き方を自由にデザインできます。午後3時過ぎには長野市を出て、娘のお迎えに行きます。

 岡林 子育てと仕事を両立するかどうかは人それぞれだけど、選択肢は多い方がいいよね。ただ、男性には時短勤務をお勧めします。あまり知られていないけど、親は午後6時に仕事を終えると、お迎えに行って、ご飯を作り食べさせて、お風呂入れて、寝る。午後6~9時がコアタイムでしんどい。同僚から「お前は早く帰れていいな」と言われ、ぐっとこらえているんですよ。夫も時短勤務で似た経験をして、夫婦が同じ目線で話せるようになりました。

 ――台風19号のような災害が起きると、新聞記者は普通の働き方ができなくなります。

 坂根 娘の小学校は被災して休校。預ける場所が無いため、上司が「休んでいい…

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