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書の美 重要文化財 法華経普賢勧発品(装飾経) 功徳求める篤い信仰心=島谷弘幸

 もともと『法華経』は、天台宗の根本経典として尊重されていたが、さらに極楽浄土に転生したいという浄土思想や釈迦(しゃか)の入滅後2000年にして末法の世になるという末法思想の蔓延(まんえん)とともに、いっそう熱心に信仰されるようになった。その『法華経』は、読誦(どくじゅ)することで功徳が得られるが、書写供養するとさらに功徳がある、と説かれている。『法華経』による功徳を得るためには自ら書写するのが一番であるが、なかなか自筆による書写というのはハードルが高い。それに加えて、通常の素紙に墨書という写経とは異なり、経典に華麗に装飾を加えて更なる功徳を得ようとする篤(あつ)い信仰心から、装飾経の書写供養が流行するようになっていく。

 これは、「普賢勧発品(ぼん)」の1巻である。『法華経』を構成する28の品(章)を品ごとに書写して1巻に仕立てる一品経の遺品である。通常は、開経の『無量義経』、結経の『観普賢経』を合わせて30巻を1セットとして書写されるが、他巻は伝来途次に散逸したと思われる。

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