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詩歌の森へ

日常から詠む=酒井佐忠

 中川佐和子の近作歌集を集めた現代短歌文庫『続中川佐和子歌集』(砂子屋書房)が刊行された。若き日に情感あふれる歌誌「未来」の先輩、河野愛子の歌に惹(ひ)かれ短歌を始め、いまやベテラン歌人となった中川の『春の野に鏡を置けば』と近刊『花桃の木だから』の2歌集全編を収めた一冊は、詩情と力感のこもる歌業を集約するものだ。

 『春の野に鏡を置けば』は、東日本大震災後2年の作。<連絡のつかない夫と子ら二人首都の何処で携帯電話(ケータイ)握るか>など、東京での日常の大混乱を記録した歌が、大震災から九年後の現在の新型ウイルスによる災禍をも思わせる。中川の歌は日常の家族意識を原点に、あるべき社会や人間関係の姿を模索し、詩的表現に高めることに特徴がある。<花桃の木だから母をわれへ子へ次へ百年(ももとせ)継ぎてゆくべし>。3年前…

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