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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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「みんなからの勇気、忘れない」孤児となった兄弟の震災9年 岩手・陸前高田

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卒業式の後、クラスメートらと記念撮影をする及川佳紀さん(後列右から2人目)=岩手県陸前高田市で2020年3月1日、大西岳彦撮影
卒業式の後、クラスメートらと記念撮影をする及川佳紀さん(後列右から2人目)=岩手県陸前高田市で2020年3月1日、大西岳彦撮影

 「みんなに支えられて勇気をもらったことを忘れない」。岩手県陸前高田市の県立高田高校3年、及川佳紀さん(18)は3月1日、卒業式後にクラスメートや一緒に汗を流した柔道部の仲間と笑顔で写真に納まり、学びやを巣立っていった。今年も「あの日」が巡ってくるが、「悲しいと思うことはない」。それは「小学校でも中学校でも周りの仲間が(両親がいない自分を)特別視せず、普通に付き合ってくれたから」だ。

 2011年3月11日、震災による津波で家が流され、父徳久さん(当時39歳)と母昇子さん(同)が亡くなった。佳紀さんが小学3年、弟の晴翔(はると)さんが小学1年の時だった。地震直後に避難所で暮らしていた頃、祖母の村上五百子(いよこ)さん(76)の携帯電話が鳴る度、兄弟は両親からの着信だと願った。しかし、それはかなわなかった。その年の6月、自宅跡で家族の思い出の品を探した。「これ、家のタイルじゃない…

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