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毎日フォーラム・パラスポーツ

障がい者スポーツフォーラム

義肢装具の未来や可能性などを議論した「第5回毎日新聞障がい者スポーツフォーラム」=東京都新宿区で2月12日

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東京パラは「共生社会」のスタート地点

 毎日新聞社が主催する「第5回障がい者スポーツフォーラム」が2月12日、東京都新宿区のDNP市谷左内町ビルで200人が参加して開かれた。「技術が紡ぐ、新しいスポーツの世界」をテーマに、義肢装具の未来や可能性などを考えた。

 このフォーラムは2015年度から年1回、日本体育大(東京都世田谷区)で開催。初年度は、当時同大学3年で、ハンドボールからパラ陸上に転向して間もなかった辻(現・重本)沙絵選手らがその魅力を語り、実技の体験会などを実施。リオデジャネイロ・パラリンピック直後の16年度は、同大会メダリストが競技環境の整備の必要性を訴えた。17年度には、競技施設のバリアフリー化の必要性を訴え、ラグビー元日本代表の広瀬俊朗さんらが体験した視覚障がい競技を紹介した。昨年度は「する・みる・ささえる」と題し、東京パラリンピック後の21年とその先の未来への課題を語った。

 会場を移した今年度は第1部で義肢装具を取り上げた。初回から進行役を務めるスポーツジャーナリストの中西哲生さんのリードで、多川知希選手(リオ・パラ陸上男子リレー銅メダリスト)や川村義肢株式会社の松田靖史主席技師らが特徴やメリット、難しさについて語った。第2部では、最先端のハイテク義肢装具を使った障がい者のレース「サイバスロン」について、アルペンスキーでパラリンピック出場経験があり、サイバスロンパイロット(選手)を務める野島弘さんらが競技を紹介した。

 パラスポーツをめぐるトークイベントは最近増えており、2月だけでも人権や競技団体の課題と展望をテーマにしたり、登壇するパラアスリートが半生を語ったりするなど、さまざまな切り口で開かれている。

 このうち、東京都や都障害者スポーツ協会などが主催して2月22日に東京都千代田区で開いたフォーラムは、「今こそ2020年の『その後』を考える時!」がテーマ。副題を「パラリンピック成功の本当の意味とは」とした。参加者の多くは、障がい者スポーツ指導者資格の保有者や、実際にスポーツ現場で活躍する人たちで、パラに注目が高まる現在を「いずれは、はじけてしまうパラバブル」と位置付け、危機感を抱く人が少なくない。今回は、こうした危機感に応える踏み込んだ内容で、田中ウルヴェ京さん(ソウル五輪シンクロナイズドスイミング銅メダリスト)、花岡伸和・日本パラ陸上競技連盟副理事長(アテネ、ロンドン両パラリンピック出場)、00年のシドニーから5大会連続でパラリンピックに出場し、今年の東京大会出場も内定している鈴木徹選手(パラ陸上・走り高跳び)が対談。「21年以降のための」考察を深めた。主催者は、参加者の活動の活性化につなげてほしいと願って開いたという。

 「パラバブル」については2月7日付の毎日新聞朝刊「クローズアップ」が取り上げ、その中に、こんなくだりがあった。

 <実際、数多くのパラアスリートと契約してきた東京都内の企業は、東京パラリンピック終了後に支援事業を打ち切ることを決めている。関係者は「経営判断だ。障害者雇用についても別の道を探るのだろう」と複雑な心境を語った。>

 だが、東京パラはゴールではなく、誰もが当たり前に生きる「共生社会」のスタート地点のはずだ。そのために、今、数多く開かれているシンポジウムが生きることに期待したい。(毎日新聞社オリンピック・パラリンピック室委員、山口一朗)

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