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防災の国際交流

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東日本大震災津波伝承館に飾られている気仙大橋の一部と大破した消防車両
東日本大震災津波伝承館に飾られている気仙大橋の一部と大破した消防車両

津波被害を伝え「事前防災」に役立てる

 東日本大震災から9年が経過した。岩手、宮城、福島の3県と仙台市の代表が参加して昨年1月に開かれた「復興加速化会議」では、国土交通省が震災被害の風化を防ぐために震災遺構や伝承施設をネットワークする「伝承ロード」の計画を打ち出し、整備が進んでいる。国内では行政や大学などが主催した震災体験を語り継ぐシンポジウムなどが多く開催されてきた。津波被害は海洋に面した世界の地震国にとっては共通の脅威だ。気候変動の影響も懸念される大災害の世紀。ここに来て東日本大震災の津波被害などを後世に伝え「事前防災」に役立てようという国際的な交流も増えている。

 防災への取り組みは、世界でも進んでいる。国連開発計画(UNDP)は東日本大震災の翌年の2012年7月に開始したキャンペーン・メッセージ「今行動して、人命や経済の損失を防ぐ」で「防災への1ドルの投資による防げる被害は7ドルに及ぶ」と、防災の予防的投資の必要性を強調した。その他にも世界銀行と米国地質調査所(USGS)は「1990年代の災害による経済被害は、予防策に400億ドルが投じられていれば280…

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