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新聞記者、銃をとる

新米猟師奮闘記/29 「しめた!」リベンジのはずが /滋賀

作画=マメイケダ

 前々回、でかい雄ジカの圧倒的な走りに気圧(けお)され、不覚にも目の前を突っ切られてしまった話を書いた。しかし、その翌週、またしてもチャンスはやってきた。今度は小さな雌ジカだった。

 この日も、シカを猟師数人で囲んで、犬に追われてきたシカを撃つ「巻き狩り」をしていた。何度か遠くで鳴く犬の声を聞いたが、こちらに来る気配がない。いったん聞こえなくなった犬の声が再び私が待つ尾根の下から聞こえてきたが、それほど緊張感もなく、前方の緩やかな下り斜面がその先で一気に急斜面へと角度を変える辺りをぼーっと眺めていた。

 突然、若い雌ジカが、すっと現れた。距離はわずか20メートルほど。目と目があった。私はまだ、銃を背中に担いだままで固まった。雌ジカはすぐに逃げようとはせず、すぐ横の大木の陰に身を隠した。うまく隠れるもので、全身が木の陰に収まっている。とはいえ、そこにいるのは先刻ご承知。こちらはしめしめとシカからもこちらが見えないのを幸いに、肩から銃を下ろし、シカがいるところに狙いを定め、今か今かと待っていた。

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