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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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原発事故、風評被害…「実感してほしい 忘れてほしくない」被災地案内タクシー 福島・相馬

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タクシーの手入れをする平沢貞昭さん=福島県相馬市中村新町で2020年2月28日午後3時21分、森田采花撮影
タクシーの手入れをする平沢貞昭さん=福島県相馬市中村新町で2020年2月28日午後3時21分、森田采花撮影

 東日本大震災の教訓を伝え続ける福島県のタクシー会社がある。同県相馬市の馬陵タクシーだ。主に観光客を対象に、津波で大きな被害を受けた沿岸部や東京電力福島第1原発事故の風評被害に悩む漁業場を回り、被害状況や運転手自身の被災体験を語り継いでいる。同社は「起こったことを目で見て、実感してもらいたい」と語る。

 「今は何もないけど、震災前、ここには集落があったんです。一瞬で津波にのまれて200人ぐらい亡くなりました」。タクシーを車道の脇に止めて、社長の平沢貞昭さん(56)は指をさす。津波の被害が大きかった沿岸部をゆっくり回り、説明する。決まったルートはない。乗客に行ってみたい場所、聞いてみたい話を尋ねて、ルートを頭の中で組み立てる。貸し切りで1時間5900円から。在籍するタクシーの運転手約30人のほぼ全員が対応できる。

 取り組みが始まったのは2013年。宮城県で震災の被害を伝える「語り部タクシー」の取り組みが広がり、福島県から「同じことができないか」と相談があった。「住民が苦労しているのに、そんな場所を見せて金を取るなんてできない」との思いもあったが、「地…

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