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ニッチなクラシック市場にネットが風穴を開けた 「#びわ湖リング」無観客の舞台裏

客席が空の状態でオーケストラが演奏するびわ湖ホールの「神々の黄昏」=大津市のびわ湖ホールで2020年3月7日午後2時33分(びわ湖ホール提供)

 「びわ湖リング」という言葉を知る人は、世間にどの程度存在するのだろうか? 新型コロナウイルスで世の中が静まりかえっていた7、8日、大津市の琵琶湖畔を舞台に一つの奇跡が起きた。滋賀県立のオペラ劇場「びわ湖ホール」がワーグナーの大作「神々の黄昏(たそがれ)」を無観客で上演して、インターネットで音声と映像を同時配信したところ、2日間で延べ34万人が視聴し、ハッシュタグ「#びわ湖リング」がTwitter(ツイッター)のトレンド(一定期間で多くつぶやかれた言葉)にまでなった。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、ホールの主催公演中止が決まった2月28日前後の約10日間に何が起きたのか。関係者の証言などから検証した。

 2月26日、ホールが毎年ゴールデンウイーク中に開催する「近江の春 びわ湖クラシック音楽祭」の制作発表の記者会見が、午前10時半から始まった。発表者は山中隆・館長と沼尻竜典(りゅうすけ)・芸術監督。お二人には失礼ながら、筆者が会見に出席した最大の理由は「神々の黄昏のリハーサル取材にもお越しください」というホールからの案内に釣られたことである。

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濱弘明

1965年、兵庫県生まれ、東京大学法学部卒。89年入社で政治部、特別報道部、地方部、運動部、編集制作センター(整理)などで取材記者やデスクを歴任し、2017~19年大津支局長。19年7月から大阪学芸部長。「選抜高等学校野球大会80年史」の編集責任者を務めた。音楽の演奏史などの分野に明るい。

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