衝撃の「無観客五輪検討」現実味は? 東京オリンピック、IOCを巡る「ある臆測」
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新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京オリンピックの行方に関心が集まっている。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は通常開催を前提に「成功に向けて全力を尽くす」と繰り返している。ただ水面下では新たな選択肢なのか、「無観客試合」の検討が動き始めていた。【田原和宏】
衝撃のニュースが流れたのは5日だ。世界保健機関(WHO)が各国際競技団体(IF)の医療担当者との電話会議で、東京五輪の最悪のシナリオの選択肢の一つとして無観客試合について議論したと、米ニューヨーク・タイムズ(電子版)が報じたのだ。会議は2月末に約2時間行われ、屋内か屋外か、競技者同士の接触があるかないかなど競技特性による違いも踏まえて議論されたという。
IOCは3日の緊急声明で、大会組織委員会や東京都、日本政府、WHOと連携して対策を図る合同作業部会を2月中旬に立ち上げていたことを発表している。そしてバッハ会長は2日間のIOC理事会を終えた4日、理事会で中止や延期を議論しなかったことを強調していた。ただこの時既に、通常開催とは違う無観客試合という「プランB」が浮上していたことになる。
IOCが開催地を東京に決めた2013年9月に東京都、日本オリンピック委員会(JOC)と結んだ開催都市契約によると、大会についての決定はIOCが単独で判断できる。延期や中止はIOCにとって主要財源の…
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