東日本大震災9年

豪雨「内水氾濫」8割未想定 津波優先、対策に遅れ 毎日新聞被災地調査

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 東日本大震災の津波で被災した岩手、宮城、福島3県の沿岸37市町村のうち、8割超の31市町村が、豪雨を処理し切れずに水路や中小河川の水があふれ出す「内水氾濫」を想定したハザードマップを作成していない。2019年10月の台風19号では復興事業で建設された一部の堤防周辺で内水氾濫が起き、堤防が水をせき止める要因の一つになったとの指摘がある。津波対策に主眼を置いてきた震災被災地だが、気候変動に伴う豪雨による「内水」対策も講じなければならない状況となっている。

 19年秋の台風19号では、岩手県山田町で津波を防ぐために建設された堤防周辺で東京ドーム1・4個分の約6万5000平方メートル、住宅81戸が浸水した。山から崩れた土砂で排水管がつまり、堤防が壁のようになり排水が進まなかったことが原因とみられる。また宮城県石巻市では想定を超える大雨で仮設ポンプが止まり、復興住宅244戸が浸水した。

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