東日本大震災9年

いぐなる 津波で妻子ら5人亡くしたトマト農家 台風で再び被災、立て直し誓う

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復旧工事中のハウスの前に立つ阿部聡さん=宮城県大郷町のイグナルファーム大郷で2月19日、南迫弘理撮影
復旧工事中のハウスの前に立つ阿部聡さん=宮城県大郷町のイグナルファーム大郷で2月19日、南迫弘理撮影

 宮城県大郷町でミニトマトを栽培する農家の阿部聡さん(41)は東日本大震災の津波で妻子と祖母の5人を亡くした。失意のなか「仕事ぐらいは取り戻したい」と一念発起し、仲間と2011年12月に農業法人「イグナルファーム」(東松島市)を設立。生産規模を拡大したばかりの19年秋、台風19号に襲われ収穫期を迎えたトマトは全滅した。「イグナル」は方言で「良くなる」という意味。再び災禍に遭った阿部さんは「いぐなるように」と再起を誓っている。【南迫弘理】

 「いろいろな人に支えてもらって今がある。中途半端なことはできない」。まだ台風の浸水の爪痕が残る大郷町の農業法人「イグナルファーム大郷」のハウスのそばで、阿部さんは静かに語った。この9年間を振り返れば、乗り切れない困難はないと思える。

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