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激動の世界を読む

2045年のインドネシア イスラム主義封印が鍵=熊本県立大理事長・白石隆

首都移転先を視察するジョコ大統領(左)=インドネシア東カリマンタン州で2019年12月17日、アンタラ通信・ロイター

 少々、旧聞に属するが、昨年10月、インドネシアでジョコ・ウィドド政権の2期目が始まった。

 メディアの評判はあまり良くない。スハルト大統領の女婿としてかつて活動家の拉致など治安維持に辣腕(らつわん)を振るい、2014年と昨年の2度、大統領選挙を戦ったプラボウォ・スビアント元陸軍中将が国防相として入閣した。また、17年のジャカルタ都知事選挙で現職の華人キリスト教徒知事の追い落としに中心的役割を果たした「インドネシア・ウラマー評議会」元議長で、インドネシア最大のイスラム団体の元総裁のマアルフ・アミン氏が副大統領に就任した。今後、イスラム勢力の政治的影響力がますます強くなるのではないか。こうした懸念が一つの理由である。

 もう一つは経済成長減速の懸念である。インドネシアは潜在成長率が5・5%と言われるが、実質成長率は15~19年、4・9~5・2%にとどまった。大統領は規制緩和に努力した。しかし、それでも300以上の分野で外資出資規制があり、中央・地方にまたがる複数の投資許認可も少なくない。交通渋滞はジャカルタから地方中核都市に広がっている。米中貿易戦争で中国から東南アジアへ生産拠点の移転が進む中、インドネシアへの移転はほとんどない。

 大統領は選挙で大勝した=1。与党連合は議会で圧倒的勢力を持つ。しかし、大統領の任期は2期10年。次を考える政治家も政党も2~3年後には24年選挙に向けて走り出す。時間はあまりない。

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