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記者の目

福島原発の汚染処理水問題 「時間切れ放出」許されぬ=岩間理紀(東京科学環境部)

東京電力福島第1原発の汚染処理水を貯蔵するタンク=福島県大熊町の福島第1原発で2020年1月21日、吉田航太撮影

 東京電力福島第1原発でタンクにたまり続ける汚染処理水の処分方法について、政府の有識者小委員会は今年2月、現実的な選択肢として「海洋放出」「大気中への放出」の2案を提言した。海洋放出の利点を強調する一方で、風評被害への具体的な対策は盛り込まれなかった。漁業などへの影響を懸念する地元が「容認できない」と声を上げるのは当然だろう。最終決定をする政府は、廃炉に向けたスケジュールを可能な限り延ばしてでも地元が納得できる解決方法を模索すべきだ。

 福島第1原発では、核燃料などが溶け落ちた「燃料デブリ」を冷やした水と、原子炉建屋内に流入した地下水などが混じり、1日あたり約170トンの汚染水が発生している。処理設備を通しても取り除くことが難しい放射性物質トリチウムなどを含む処理水の総量は約119万トンに及び、敷地内の約1000基のタンクで保管している。

 自然界にも存在するトリチウムは、他の放射性物質と比べ健康への影響は小さいとされ、国内外の原子力施設で基準値以下に濃度を薄めて、海や大気に放出されている。専門家の間では海洋放出が最も合理的との見方が多く、政府内部でも以前から有力視されていた。

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