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新型コロナ、世界経済にダメージ 米入国制限拍車 深刻度増す金融市場の混乱

NYダウや日経平均などの下落を示す街頭ディスプレー=東京都中央区で2020年3月12日午後、丸山博撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響が、世界経済に本格的に波及してきた。トランプ米大統領は11日、感染拡大防止策として、欧州からの入国制限を表明。米欧2大経済圏間の往来が大幅に制限される事態になった。金融市場の混乱は深刻度を増しており、各国政府の苦悩は深まっている。

 「欧州連合(EU)は新型コロナが流行する中国からの入国制限を講じておらず、欧州の旅行者によって米国での集中感染が生じた」。トランプ氏は11日のテレビ演説で、欧州からの入国制限という厳しい措置に理解を求めた。

 米国では新型コロナ感染者が1200人を超え、ニューヨーク州やカリフォルニア州などが非常事態を宣言。国際会議やイベントの中止が相次ぎ、米西海岸では港湾労働者のレイオフ(一時帰休)が始まるなど米経済への悪影響が顕在化している。米国では検査機器の不備で遅れていた本格的な検査が今週後半から始まるため、今後感染者が急増する恐れもある。

 トランプ氏はこれまで「新型コロナは季節性インフルエンザと大差ない」と国内の動揺を抑えることを重視してきた。しかし、世界保健機関(WHO)が新型コロナのパンデミック(世界的な大流行)を宣言し、米国内の感染拡大も避けられない情勢となった。対応が後手に回る中で株価下落にも歯止めがかかっておらず、一定の経済のダメージがあっても感染を封じ込める政策にかじを切った。

 ただ、米国と欧州の経済的結びつきは強く、先行して入国制限を実施した中国やイランに比べても格段に大きな影響が予想される。2019年の米国の輸出入総額のうち対EUは21%を占め、対中国の13%を上回る。18年の欧州からの訪米者数は年間延べ900万人と全体の23%を占めた。経済専門家からは「企業活動にも甚大な影響を与える可能性がある」と懸念する声が出ている。

 対欧州で「断固とした対策」を示したトランプ政権だが、国内対応は順調とは言い難い。米議会に給与税減税を柱とする景気対策を提案したものの、与党・共和党からも異論が上がり実現のメドは立っていない。トランプ氏は米連邦準備制度理事会(FRB)に追加利下げを迫っているが、3日にFRBが実施した緊急利下げによる株価押し上げ効果は乏しく、パウエル議長は「金融緩和で感染率が下がるわけではない。医療や財政政策など多面的アプローチが必要」と限界を指摘する。ハーバード大教授のサマーズ元財務長官は11日…

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