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墨の資料館(奈良市) 年月を経て増す深み

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墨を練って型に入れる職人。手前の道具でプレスして成形する=奈良市で、大森顕浩撮影
墨を練って型に入れる職人。手前の道具でプレスして成形する=奈良市で、大森顕浩撮影

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 書道に欠かせない墨は奈良県の伝統工芸品。「奈良墨」と呼ばれ、全国の固形墨の生産シェアの9割以上を占める。老舗メーカーの敷地内に「墨の資料館」(奈良市)がある。その歴史と工法、奥深さを教えてくれる。【大森顕浩】

 日本最古の墨作りの記録は610年。朝鮮半島から来た僧・曇徴(どんちょう)が作ったと日本書紀は記す。奈良は社寺が多く写経などで需要が大きいため産業として発展した。資料館は創業1805年の「墨運堂」が、奈良墨の伝統の継承を目的に1994年開設した。

 工法は昔から変わらない。菜種油を燃やして採ったすすに、にかわと香料を混ぜて練って墨玉を作る。小分けしてさらに練り、木型に詰めてプレスする。その後は乾燥させて彩色する。混ぜて練る工程以外は現在も手作業だ。

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