メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今よみがえる森鴎外

/12 ヨーロッパの批判的受容 柳田国男への影響=歴史学者・鶴見太郎

 戦後、旧友・正宗白鳥との間で行われた対談「三代文学談」(『文学界』一九五三年一一月)の中で柳田国男は、近代の作家の中で感化を受けた人は誰かと問われ、即座に森鷗外の名前を挙げている。そして小説が題材とする対象の広がり、観察する角度、外国にも色々な文学があることを自分は鷗外から学んだとして、「無意識にこうしてしゃべってるうちに、鷗外さんの影響が出」ると、恩恵の大きさを表現した。平素、自分の受けた影響について語ることの少ない柳田にとって、これは珍しいことだった。

 『めさまし草』などを通じて鷗外と交流のあった兄・井上通泰を介してその知遇を得たのは、柳田がまだ十代半ばのことであり、時期的には上田敏や木下杢太郎に先んじていた。人生の最も多感な年代に出会ったことは、その後も柳田における鷗外像を強く印象付けた。

この記事は有料記事です。

残り1803文字(全文2156文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. レバノン首都で巨大爆発 「負傷者多数」ロイター報道

  2. 吉村知事「うそみたいな本当の話」 うがい薬の使用呼びかけ、主な一問一答

  3. うがい薬でコロナ重症化抑制? 大阪知事が使用呼びかけ 専門家は懸念「害になりかねない」

  4. レバノン首都爆発「何らかの爆弾」 トランプ氏、詳細言及せず

  5. “お蔵入り”大阪市長の肝煎り学校のフェースシールド 医療界が止めた理由

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです