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今よみがえる森鴎外

/12 ヨーロッパの批判的受容 柳田国男への影響=歴史学者・鶴見太郎

 戦後、旧友・正宗白鳥との間で行われた対談「三代文学談」(『文学界』一九五三年一一月)の中で柳田国男は、近代の作家の中で感化を受けた人は誰かと問われ、即座に森鷗外の名前を挙げている。そして小説が題材とする対象の広がり、観察する角度、外国にも色々な文学があることを自分は鷗外から学んだとして、「無意識にこうしてしゃべってるうちに、鷗外さんの影響が出」ると、恩恵の大きさを表現した。平素、自分の受けた影響について語ることの少ない柳田にとって、これは珍しいことだった。

 『めさまし草』などを通じて鷗外と交流のあった兄・井上通泰を介してその知遇を得たのは、柳田がまだ十代半ばのことであり、時期的には上田敏や木下杢太郎に先んじていた。人生の最も多感な年代に出会ったことは、その後も柳田における鷗外像を強く印象付けた。

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