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古代人が電球? 空想膨らむ壁画 魅惑のデンデラ神殿を歩く エジプト南部

古代人は電気を使った? 人が電灯で周囲を照らしているように見える壁画=エジプト南部デンデラで2019年11月11日、篠田航一撮影

 エジプト南部デンデラに不思議な神殿がある。古代人が、電気照明で何かを照らしているかのような壁画が残っているのだ。スフィンクスなどと違って地味だが見どころは多く、カイロの考古学者にも「おすすめ」とよく言われる。ナポレオン率いるフランス軍のエジプト遠征(1798~1801年)に随行したフランスの画家ドノンは、その素晴らしさを絵画で再現しきれないと述べ「自分の腕の無力さ」を嘆いたという。魅惑の現場を訪ねた。【デンデラ(エジプト南部)で篠田航一】

 デンデラは複数の神殿の複合体だ。エジプト中王国時代(紀元前21~同18世紀ごろ)以降、約2000年にわたって増築・改修が繰り返されたとみられている。

 その一つ、ハトホル神殿の石造りの部屋に入ると、地下へ通じる穴があった。狭い階段を下りると、幅約1メートルの狭い通路に出る。大人1人がようやく通れる程度の空間に見たこともない壁画があった。

 人がランプで周囲を照らしているような構図で、大きな電球を抱えているようにも見える。細い線の先がフィラメントだ。紀元前1世紀ごろに彫られたとみられる。英国の科学者アイバン・サンダーソン(1911~73年)は「これは照明電球だ」との説を唱えた。古代人は電球を発明していたという珍説で「デンデラの電球」として有名になった。神殿の保存状態が良好で、地下室がススで汚れていないのは、火などを使わずに「電気を使っていたからだ」というわけである。

 「でもよく見てください。このうねった線は…

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