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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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進む仮設住宅の再利用 「月2.5万円、広さは都内の倍」 体験型宿泊施設も

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体験型宿泊施設に改修する計画が進む仮設住宅。及川幹雄さんは毎日見回る=岩手県陸前高田市米崎町で2020年3月3日、三瓶杜萌撮影
体験型宿泊施設に改修する計画が進む仮設住宅。及川幹雄さんは毎日見回る=岩手県陸前高田市米崎町で2020年3月3日、三瓶杜萌撮影

 東日本大震災の被災地で建設された仮設住宅が、移住者向け住宅や西日本豪雨の被災者の仮設住宅に再利用されている。陸前高田市では仮設住宅での生活を体験できる宿泊施設に改修する計画も。住宅再建が進み被災者が退去した仮設住宅を、県が市町村や民間企業に無償で譲渡することで、被災者以外も利用可能になった。岩手、宮城、福島の被災3県では約580戸分が無償譲渡され「新たな住まい」に生まれ変わっている。【藤田花、三瓶杜萌、安藤いく子】

 「隣家の声が聞こえる」「夏は暑く冬は寒い」――。厳しい仮設住宅の暮らしを体験し、震災について考えてもらおうと、陸前高田市は2月中旬、同市米崎町の旧米崎中学校に建てた仮設住宅を体験型の宿泊施設に改修する計画を発表した。市民向けの防災講座で活用するほか、視察や研修に来る自治体職員や修学旅行生といった市外の人の利用も想定。宿泊費は無料で当面は団体客を受け入れる。防災学習の観点を取り入れて、市を訪れる人を増やす契機にしたい考えだ。

 震災3カ月後から旧米崎中仮設住宅に住む及川幹雄さん(65)は「良い話だとは思うけれど、改修して仮設の現状が伝わるのだろうか」と複雑だ。及川さんは毎日、住宅内を見回っている。建設されて9年がたとうとしている仮設では風で網戸がゆがんだままの部屋もある。「歩けば床がギシギシ鳴るし、雨漏りもする。このまま残した方が…

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