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これが正しいキレ方だ…パワハラと闘う会社員描く「アリ地獄天国」 監督の思いとは

映画の編集作業にあたる土屋トカチ監督。他の映像作家と、映画・映像製作にあたる共同事務所「ローポジション」を運営している=横浜市中区で2019年12月26日、中川聡子撮影

 「誰に向かって言うとんじゃ、ごらあ!」。上司の怒号が飛ぶ。厳しいノルマに長時間労働、事故や破損を起こせば借金強要……。大手引っ越し会社のすさまじいパワハラの実態と、会社を訴えた社員の闘いを描くドキュメンタリー映画「アリ地獄天国」が3月21日から大阪で、4月4日から横浜で上映される。「もう二度と、仕事で死ぬ人を見たくない」と訴える土屋トカチ監督(49)。製作の背景には、かけがえのない親友の死があった。【中川聡子/統合デジタル取材センター】

 土屋監督は労働問題を扱った数多くの作品を手がけ、今作は昨年の山形国際ドキュメンタリー映画祭で初公開され、大きな反響を呼んだ。主人公は、大手引っ越し会社「アリさんマークの引越社」に勤めていた34歳の「シュレッダー係」、西村有(あり)さん(仮名)だ。

 2015年、営業職としてトップの成績を収めていたが、営業車で衝突事故を起こし、会社から48万円の借用書にサインするよう迫られる。週刊誌記事で知った個人加盟の労働組合「プレカリアートユニオン」に相談すると、「払う必要ない」という答え。会社の労働環境に違法性があることを知り「雷が落ちたような衝撃」を受ける。まさに一匹の「アリ」に過ぎない西村さんが、労組と手を携え、会社という「地獄」に闘いを挑んでいく…

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中川聡子

2006年入社。千葉支局、東京・社会部、生活報道部を経て、統合デジタル取材センター。性差別を追った年間連載「ガラスの天井」取材班として、16年貧困ジャーナリズム賞。19年にも「児童扶養手当の資格確認を巡るスクープ報道」で同賞を受けた。ジェンダーや家族、格差に関わる問題を中心に取材している。

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