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特集ワイド

コロナショック マスク買い占めは迷惑行為 「どうしても欲しくて」長い行列…

インタビューに答える久住英二医師=東京都立川市で2020年3月9日、宮本明登撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大で、街は見渡す限り、マスク、マスク、マスク、である。薬局などの小売店では「売り切れ」の張り紙が出され、わずかな入荷品を求める長蛇の列は見慣れた光景となった。マスクをせずにはいられない社会はどこへ向かうのか。今こそ、冷静に考えたい。【和田浩幸】

 政府が全国の小中高校などに臨時休校を要請した直後の2月29日朝。東京都内の自宅近くの薬局前には長い行列ができていた。約70袋のマスクが入荷されたらしい。近くを通りかかった主婦(75)は人だかりを見るなりきびすを返し、こう言った。「なんだか分からないけど、並んでみようかな」

 午前10時の開店とともに100人を超す人々が店内に吸い込まれ、2分後には店員の大声が響いた。「マスク完売! マスク完売!」。すると、「なんで並ばせたんだ」と、店員に怒りをぶつける客の姿も。30分前から並び、7枚入りのマスク1袋を入手した男性会社員(42)は「そろそろ買い置きが底を突き、洗って使うことも考えていた」と胸をなで下ろしていた。

 「マスクの行列に長時間並んだら、風邪を引いた」「実はこのマスク、3日目なんです」。首都圏に三つの診療所を構える「ナビタスクリニック」では最近、そんな話を打ち明ける受診者が後を絶たない。同クリニック理事長で、感染症に詳しい血液専門医の久住英二さん(47)はため息をつく。

 「マスクを求めて人混みに足を運んだり、ウイルスに汚染されているかもしれないマスクを繰り返し使ったりすれば、かえって感染のリスクが高まり、本末転倒です。しかも、ウイルスは目からも入るので、徹底するならゴーグルをつける必要がありますが、そこまでする人はほとんど見かけません。市販のマスクに予防効果はあまり期待できないので、本来は元気な人がつける必要はないのです」

 では、マスクの存在意義は何なのか。「新型コロナウイルスの感染経路は飛沫(ひまつ)感染や接触感染と考えられるので、感染者がせきやくしゃみをした時、マスクをしていればウイルスが混じった唾液の飛散が防げます。確かに新型コロナの感染症は無症状の人も多いので、知らないうちに他人にうつすことも回避できるでしょう。でも、これだけ品薄が深刻化した現状では…

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