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Ball STORY

ロッテの新キャラは人形!? SNS駆使し巧みに発信

水牛車に乗った選手と人形を撮影する梶原広報=沖縄県竹富町で2020年2月5日午前10時36分、田内隆弘撮影

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 ロッテのキャンプ最初の休日となった2月5日。ドラフト1位新人の163キロ右腕・佐々木朗希投手(18)ら新人7選手がキャンプ地の沖縄・石垣からフェリーで竹富島を訪れ、水牛車を体験した。

 スーパールーキーの素顔を捉えようと押し寄せる報道陣。ロッテの広報・メディア室長、梶原紀章さん(43)は記者やカメラマンを交通整理しつつ、時折、身をかがめて自らも何やら写真を撮っている。ターゲットは水牛車に乗って笑顔を振りまく選手――だけではないようだ。選手の後ろに座った女性の人形をフレームの中に入れようと腐心していることが分かる。記者は、すでにうわさになっていた新キャラクターだとピンときた。

練習の合間に井口監督(右)と視線を合わせるロッテの新キャラクター(手前)=沖縄県石垣市の同市中央運動公園野球場で2020年2月6日(千葉ロッテマリーンズ提供)

 1週間前の1月30日、石垣空港の到着ロビーでのこと。キャンプに備えて石垣入りした井口監督はじめ首脳陣、選手らは、歓迎式典を終えると足早にバスへと向かった。関係者から事前に「新しいキャラクターが登場する」と耳打ちされていた記者やカメラマンは、首をかしげるばかり。そこに現れた梶原広報が言った。「(新キャラクターは)もう通り過ぎましたよ」

 しかし同日夜、写真共有アプリ「インスタグラム」の球団公式アカウントにアップされたセレモニー後の閑散とした空港の写真には、思わせぶりにたたずむ人形が写り込んでいた。巧みな仕掛けにスポーツ紙が反応した。この写真とともに「新キャラクター石垣島で発見されず すでに上陸の情報も」(スポーツニッポン)、「ロッテがキャンプ地到着『新キャラ』いるはずが……」(日刊スポーツ)などと報じた。

石垣キャンプ中、選手とともに陸上競技場を走るロッテの新キャラクター(手前)=沖縄県石垣市の同市中央運動公園で2020年2月3日(千葉ロッテマリーンズ提供)

 ロッテはインスタグラムのほか、ツイッター、動画投稿サイト「ユーチューブ」の公式アカウントを持つ。当初はSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)担当部署が発信していたが、ユーチューブは2014年、ツイッターは16年、インスタグラムは18年から広報自らが発信するようになり、フォロワー数を大幅に伸ばすことに成功した。

 SNSによる発信について、梶原広報は「チーム、選手の普段の顔、表情、性格、雰囲気などを紹介しようとしています。マリーンズの魅力、所属する選手の魅力を伝え(ファンが)野球観戦において感情移入しやすい材料を提供するというのがメインテーマ。更新頻度の高さが売りです」と説明する。ユーチューブは野球ファンをターゲットにした3分程度のストーリー性のある動画。ツイッターは幅広い層を、インスタは特に女性ファンをターゲットに、いずれも写真を中心にアップしているという。

 最近では、佐々木朗が2月13日に初めてブルペン入りした様子をユーチューブで流し、19日には再生回数が100万回を超えたことが話題になった。公式チャンネルで再生回数が100万回を超えたのは4回目だが、アップから7日で100万回に到達したのは最速だった。

 挑戦的な試みも、他球団にまねされれば目新しさは失われる。斬新な画像、映像をアップしても、いずれはファンに「以前も見たことがある」と受け止められ、頭打ちになる。梶原広報らは「さらに個性を出せるように日々、工夫をこらすように考えています」と日々知恵を絞る。

 そこで新たな起爆剤として登場したのが、冒頭の新キャラクターだった。たとえ過去に似たようなアングルで撮った写真があったとしても、そこに人形が写り込むことで「景色は一変する」と狙いを明かす。現時点で明らかになったプロフィルは22歳の女性で身長30センチ、焼き肉好き。「女性ファンがその人形に感情移入したり、男性ファンが新鮮な感覚を覚えたり、新しい楽しみ方を見つけてくれたら」と期待を寄せる。

石垣キャンプ中、佐々木朗希投手に手を差し出してミカンをおねだりするロッテの新キャラクター(手前)=沖縄県石垣市の同市中央運動公園で2020年2月7日(千葉ロッテマリーンズ提供)

 キャンプからオープン戦にかけて新キャラクターは、バスに乗り込んだ選手に手を振り、食事中の佐々木朗にミカンをおねだりし、練習試合を前に中日のマスコット「ドアラ」と絡み、ストレッチ中の選手に踏んづけられ……といった写真がアップされ、すでに大活躍している。

 シーズンに入ってからはチームの勝利に笑い、敗戦には怒ってみせる予定だが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて開幕は延期に。その姿を披露する日が一日も早く来るよう、梶原広報らは収束を祈っている。【田内隆弘】

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