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経済観測

毎日新聞経済面に連日連載の経済コラム。経営者や経済評論家らが独自の視点で、経済の今とこれからを展望する。

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オイルマネーの逆回転=国際公共政策研究センター理事長・田中直毅

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 石油輸出国機構(OPEC)とOPEC非加盟産油国との生産調整協議は「OPECプラス」と呼ばれた。この同盟関係を3年ほど続けたロシアが減産継続を拒否したため、OPECの内部で専ら生産調整の安全弁役を務めてきたサウジアラビアが態度を一変させ、生産を足元の日量970万バレルから来月には1230万バレルに引き上げることを決めた。新型コロナウイルスの感染拡大のなか、需要量急減を見込み、油価は下押しされていたが、サウジアラビアとロシアの増産決定で1バレル=30ドル台まで下落した。これで中東諸国の経済骨格は激変しよう。

 中東産油国の各年の歳出水準をまかなうために必要な油価(財政均衡油価)というとらえ方がある。たとえばセントルイス連銀は2020年のサウジアラビアについて、83・6ドルと試算する。国際通貨基金(IMF)の中東・中央アジア局は産油国ごとに財政均衡油価をはじく。20年の推計値を高い順に並べると、イラン124ドル▽バーレーン93ドル▽アルジェリア92ドル▽オマーン86ドル▽リビア79ドル▽サウジアラビア7…

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