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首相の唐突な「完全な東京五輪開催」の意図は何か 延期論高まる中での思惑

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新型コロナウイルスの感染拡大を受け、主要7カ国(G7)首脳によるテレビ電話協議に臨む安倍晋三首相=首相官邸で2020年3月16日(内閣広報室提供)
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、主要7カ国(G7)首脳によるテレビ電話協議に臨む安倍晋三首相=首相官邸で2020年3月16日(内閣広報室提供)

 新型コロナウイルスの世界的な感染の広がりで、東京オリンピック・パラリンピックの通常開催が危ぶまれている。国際オリンピック委員会(IOC)や東京都などは「予定通りの開催」の方針を崩していないが、安倍晋三首相は主要7カ国(G7)首脳とのテレビ電話会議で「完全な形」での開催を目指す方針を表明した。関係者の間では延期や中止などさまざまなシナリオがささやかれている。

無観客、絞り込み、中止を警戒か

 「人類が新型コロナに打ち勝った証しとして、完全な形で実施したい」。首相は16日夜の会議でこう強調した。同席者によると、首相が五輪について発言したのに対し、ジョンソン英首相は親指を立てて賛意を表明。異論を唱える首脳はいなかったという。「G7の支持を得た」。首相は会議後、記者団にアピールした。

 唐突に表明した「完全な形」。世界的な新型コロナウイルスの感染拡大が進む中、IOCが中止や無観客、参加国や選手・競技の絞り込みなど「異例の形」での開催に傾かないようクギを刺す狙いがあったとみられる。中止や無観客なら「五輪特需」は期待できず、経済状況の悪化が懸念される。官邸幹部は「人類が新型コロナに打ち勝った証し」の表現について「欧米も含めてという意味も込めた」と明かす。主要各国の後押しを得ながら「通常通りの開催」を目指す戦略だ。

 橋本聖子五輪担当相は17日、「予定通りに開催ができるように準備する」と表明。萩生田光一文部科学相は首相の発言を「無観客はやらない。きちんとした形で選手に参加してもらう開催を目指す」と説明した。

 会議で「大会開催に向けた準備を全力で進めている」と説明した首相だが、開催時期には言及しなかった。菅義偉官房長官は17日、「IOCも大会組織委員会も延期は一切検討していない」と述べたが、自民党文教族議員は首相の発言について「中止に傾かないように、今から…

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