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学校がオンライン指導に試行錯誤 企業の無償学習サービス提供も

休校期間中の生徒の学習時間を確認する教諭たち=東京都三鷹市の都立三鷹中等教育学校で2020年3月5日午前11時16分、成田有佳撮影

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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う一斉休校を受け、自宅での子どもたちの学習リズムを維持しようと、学校が情報通信技術(ICT)を活用した指導に試行錯誤している。一方、通信会社や教育関連会社などが子どもや教師に学習コンテンツなどを無償提供する動きも広がり、国もホームページで紹介するなど後押ししている。

 5日朝、中高一貫の東京都立三鷹中等教育学校(三鷹市)で5年(高校2年に相当)の日本史を担当する高田直人教諭(29)は、都内の自宅でパソコンを開いた。本来は1時間目の授業が始まるタイミングだが、休校中ということで時差通勤制度を利用した。オンライン学習支援サービスを通じ、生徒から「勉強の遅れが心配」とのメッセージが届いていた。生徒たちに、大学入試の過去問をアレンジした日本史の課題を一斉送信し、学校へ出勤した。

 同じ頃、同校の職員室では1年の学年主任を務める島田巧一郎主幹教諭(48)が、パソコンで生徒たちのオンライン学習支援サービスの利用状況を確認していた。「数人の利用時間が少ない。自宅での学習状況を尋ねてみようか」――。

 今回の一斉休校が決まる前から、オンライン学習に力を入れてきた同校。藤野泰郎校長は「オンライン学習支援サービスを活用すれば、生徒と教師がやり取りしながら、課題内容も柔軟に変えられる。通常の授業が再開するまで、子どもたちの学習リズムを崩さないように心がけている」と話す。

 6日午前、私立日大鶴ケ丘高校(東京都杉並区)で2年の生物を担当する近藤明宏教諭(40)はタブレットの画面を操作し、学年末試験の生物の問題をPDFファイルで生徒たちの端末に送信した。この日は元々、試験日だったが、休校で実施できなくなっていた。

学年末試験の生物の問題をタブレットで生徒に送信する近藤明宏教諭=東京都杉並区の私立日大鶴ケ丘高校で2020年3月6日午前11時35分、成田有佳撮影

 「せっかく勉強したのに」と生徒が落胆する声を聞き、近藤教諭は「教室で一斉に行うテストとは異なり、公平性に限界はあるが、生徒たちに学習の成果を確かめてほしい」と自宅での自主テストを決めた。テストに取り組んだ女子生徒は「他教科のテストがない分、高得点を取ろうと取り組めた。急な休みだからこそ、勉強の進め方をアドバイスしてほしい」とメッセージを寄せてきたという。近藤教諭は今後、生徒がいない校内で撮影した授業動画を配信することも計画している。

 一方、無料通信アプリ運営会社・LINE(ライン)は、公益財団法人・日本数学検定協会などと連携し、中高生向けの動画教材を無料提供している。利用希望者は公式アカウントの「新型肺炎休校サポート LINEみらい財団」を「友達追加」すれば、トーク画面上で5科目計2600以上の学習動画を視聴できる。担当者は「普段からLINEに親しみがある中高生が、少しでも学習機会を確保するきっかけになれば」と語る。

 ベネッセとソフトバンクの合弁会社は、高校生向けの学習サービス「クラッシー」で、1本5分ほどの講義動画約1万2000本を無料配信している。サービスの利用は学校ごとに申し込む必要があり、既に全国の250校から問い合わせがあったという。

 また、授業をリアルタイムで配信する企業もある。授業支援アプリを開発する「ロイロ」は、全国の小中学校や高校の教師約30人によるライブ授業を19日まで無料配信している。視聴する生徒との相互交流も可能だ。

 デジタル教材を開発する「リブリー」は、教師向けのツールとして、生徒とオンラインで課題やテストをやり取りできるサービスを無料配信している。後藤匠最高経営責任者(CEO)は「休校が急に決まり、困っている先生は多い。生徒と離れていても、課題の提供や進捗(しんちょく)状況の把握が可能なツールを活用してほしい」と話している。

 経済産業省の教育産業室はホームページ(https://www.learning-innovation.go.jp/covid_19/)で、休校期間中に無料で利用できる学習教材やコンテンツを紹介している。【成田有佳、安達恒太郎】

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