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「刑法改正議論に性犯罪被害者の声を」市民団体ら 森法相に要望書提出

森雅子法相(左から3人目)に要望書を手渡した刑法改正市民プロジェクトのメンバーら=東京都千代田区で2020年3月17日午後5時50分、塩田彩撮影

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 性犯罪に関する刑法改正を求める市民団体でつくる「刑法改正市民プロジェクト」は17日、現行刑法の性犯罪規定の見直し議論の場に、性暴力被害当事者や支援者を参加させるよう求める要望書を森雅子法相に提出した。刑法改正を求める約9万4000人分の署名もあわせて提出した。【椋田佳代/くらし医療部、塩田彩/統合デジタル取材センター】

無罪判決きっかけに再改正求める声

 刑法の性犯罪規定は2017年に大幅改正され、今年は付則で定められた改正後3年の見直し検討時期にあたる。17年改正では、強制性交等罪(旧強姦<ごうかん>罪)などを被害者の告訴なしで起訴できる「非親告罪」としたほか、親などによる18歳未満の子供への性的虐待は暴行や脅迫が伴わなくても処罰できる「監護者性交等罪」を新設した。

花やメッセージボードを持ってフラワーデモに参加する人たち。性暴力事件の無罪判決をきっかけに全国に広がった=名古屋市中区で2019年8月11日午後7時8分、兵藤公治撮影

 一方で、19年3月に性暴力事件に関する無罪判決が全国で4件相次いだことをきっかけに、性暴力に抗議するフラワーデモが全国に広がるなど、さらなる法改正を求める声が高まっていた。4件の無罪判決のうち2件は今年3月までに高裁で逆転有罪となり、有識者からは「性被害の実態に即して偏見なく証拠を精査できるよう、裁判官の教育や研修が必要」という声も上がっていた。

検討の場に性被害当事者らの参加を

 要望書は、刑法の再改正を審議する法制審議会か検討会を設置したうえで、その場に性暴力の被害当事者や支援者をメンバーとして加えるよう要請。強制性交等罪の成立に、被害者が抵抗できないほどの暴行や脅迫があったという証明が求められる「暴行・脅迫要件」の緩和や撤廃のほか、性行為に同意する能力があるとみなされる性交同意年齢を現行の13歳から引き上げるよう求めた。

昨年の倍以上の署名集まる

 署名はプロジェクトのメンバーで、性犯罪被害当事者らでつくる一般社団法人「Spring」など3団体が昨年からオンライン上で募った。昨年6月に約4万5000筆を法務省に提出していたが、その後、倍以上の署名が集まったため、再び提出した。森法相は「頂いた要望はしっかり受けとめる。多くの人の声が届けられた。重みを感じている」と話した。

 提出後の記者会見で、Spring代表理事の山本潤さんは「検討会が立ち上がったときに、専門家だけの議論は困る。性犯罪の被害者や被害に詳しい支援者がいない議論は性暴力の実態に沿ったものにならない」と語った。

塩田彩

大阪府出身。2009年入社。前橋支局、生活報道部を経て19年5月より統合デジタル取材センター。障害福祉分野を継続的に取材しています。好物は児童文学。

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