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コロナショック ウイルスより人間を見よ NPO法人「医療ガバナンス研究所」理事長・上昌広さん

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インタビューに答える医療ガバナンス研究所の上昌広理事長=東京都港区で2020年3月11日、玉城達郎撮影
インタビューに答える医療ガバナンス研究所の上昌広理事長=東京都港区で2020年3月11日、玉城達郎撮影

相反する感染防止と高齢者ケア

 じりじりと私たちの生活を追い詰める新型コロナウイルスは、世界保健機関(WHO)が「パンデミック(世界的な大流行)」と宣言し、新たな局面に入った。日本が今、最優先で取り組むべきことは何か。日々、患者と向き合う医師で、政府とは独立した立場で意見を表明しているNPO法人「医療ガバナンス研究所」の理事長、上昌広さん(51)に聞いた。【宇田川恵】

 「何よりも大切なのは正確な情報です」と上さんはまず語る。日本では、感染の有無を調べる「PCR検査(遺伝子検査)」が広がらず、全体像は誰もつかめていない。そんな中、現状で最も信頼できるのは「不幸なことではありますが、乗員乗客の全員を検査したクルーズ船『ダイヤモンド・プリンセス』のデータです」。感染しても半数は無症状であり、死亡した7人のうち年齢が公表されている5人は70~80代。ここが重要なポイン…

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