東日本大震災被災地、障害者施設の現状をルポ 作業所などの全国組織が冊子発行

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きょうされんが発行した東日本大震災の被災地のルポルタージュ集=東京都中野区で2020年3月12日午後6時17分、斎藤文太郎撮影
きょうされんが発行した東日本大震災の被災地のルポルタージュ集=東京都中野区で2020年3月12日午後6時17分、斎藤文太郎撮影

 東日本大震災の被災地で障害者を取り巻く現状は――。東北以外の障害者施設の職員の目を通した被災地の今をルポにまとめた「10年目の真実~障害のある人たちの東日本大震災Ⅲ~」が発行された。執筆者には阪神大震災や熊本地震の被災者もおり、自らの体験に基づく悩みや気づきもつづられている。

 発行したのは障害者が通う作業所などの全国組織「きょうされん」。2012、14年に東日本大震災で被災した作業所職員の手記を発行しているが、今回は初めて、被災地ではない地域の職員のルポ形式にした。

 兵庫県尼崎市の作業所職員の増井祐介さん(39)は昨年8月に岩手県陸前高田市と山田町を訪れた。高齢化と人口流出が福祉や教育の停滞を招き、障害者の作業所でも仕事の確保が難しく、「復興はまだ途上だと実感した」。増井さんは14歳のときに阪神大震災(1995年)を経験した。多数の犠牲者が出る中、神戸市在住の叔母が一命を取り留めたことを喜んだ自分に嫌悪感を抱き続けてきたが、「東北の被災者も同じようにいたたま…

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