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昭和史のかたち

「戦争要員世代」の懊悩=保阪正康

 令和に入り、改めて昭和を振り返ると、「昭和はすでに歴史だなあ」というつぶやきが漏れる。すでにしばらく前からではあるのだが、つくづく、世代によって昭和史の事件、事象の受け止め方が全く異なるようになってきた。もう10年以上も前のことだが、ある作家が大学生相手の講演で、ドイツ、イタリア、そしてアメリカの3カ国をあげて、「このなかで昭和に日本と戦争をしたのはどの国か」と尋ねたことがあった。大学生の半数近くは、ドイツと答えたそうだ。アメリカだと教えると意外な表情になって、「どちらが勝ったんですか」と聞いた学生もいたという。

 私も20年近く前にある単科大学で講師をしていたときに、明治、昭和、平成と元号をそらんじる学生がいて驚いた。「大正が抜けている」と指摘しても、すぐにはその意味がわからないでいるので、さらに驚いた。高校の日本史が選択科目だったので、近代史に限らず日本の歴史そのものが頭に入っていないのだ。「昭和は遠くに行ってしまったなあ」と私は独りごちた。もっとも、私も若い世代を笑うわけにはいかない。なぜなら、私も学…

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