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2020ヒバクシャ

 太平洋戦争末期の1945年8月6日と9日、米軍による核攻撃は広島と長崎を焼き尽くした。それから75年。核なき世界の実現はいつになるのか。記録報道「2020ヒバクシャ」は、被爆者の苦難に満ちた人生と、命をかけて訴えてきた反核のメッセージを伝えます。

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2020ヒバクシャ

朝長万左男さん 親子で白血病究明 「なぜ戦争」問い続ける被爆医師 

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被爆者を診察する朝長万左男さん=長崎市の恵の丘長崎原爆ホームで2020年3月4日、徳野仁子撮影
被爆者を診察する朝長万左男さん=長崎市の恵の丘長崎原爆ホームで2020年3月4日、徳野仁子撮影

 「被爆したのはどこやったかな」。3月上旬、長崎市三ツ山町の特別養護老人ホーム「恵の丘長崎原爆ホーム」の診療室で、医師の朝長万左男さん(76)が、入居者の女性(91)に話しかけた。原爆が投下されたあの日、女性は16歳だった。市中心部にあった公設市場の2階にいた時のすさまじい光景を、静かに、そして事細かに語り出した。

 医師となって半世紀。専門は血液内科だ。長崎で2歳の時に被爆した。当時の記憶はない。原爆による放射線が血液に及ぼす影響の解明に心血を注いできた。行き着いたのは、広島、長崎で被爆者の治療などにあたった父と同じ白血病の研究だった。

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