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今週の本棚

『木簡 古代からの便り』=奈良文化財研究所・編

 (岩波書店・1980円)

 木簡は、文字の記された細長い板である。古代人は、紙と木の特徴を踏まえ、両者を使い分けたようだ。木簡を研究する専門家たちが、それぞれの経験をつうじて魅力的な木簡ワールドを語るのがこの本。朝日新聞土曜版beの連載を書籍化した。木材の年輪から産地を特定したり、黒ずんで読み取れなくなっていた文字を赤外線で浮かび上がらせたりと、科学のパワー全開で古代人の暮らしぶりや感情にせまっていく。

 手書きの文字は、いかに遠い時代のものでも、書いた人の身体の動きや体温を感じさせる。ここに紹介されているものでは、「稲積(書いた人)は、急な腹痛で納品と報告に参れません」という文字の書きようがおもしろい。スペースが足りなくなり、途中から上下をひっくりかえして字をつめこんでいる。急病で文字が乱れたのか、仮病の演技力か。また、長屋王宅跡出土品で「此(これを)取人者(とるひとは)盗人妻(ぬすっとのつま)…

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