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終わらない氷河期~疲弊する現場で

新卒で希望が通らなければ転職で再スタート 「就職氷河期」という言葉のない米国 ハーバード卒芸人パックン

就職氷河期について語るパトリック・ハーランさん=東京都港区で2020年3月11日、梅村直承撮影

 米ハーバード大卒のエリートお笑い芸人として知られるパックンことパトリック・ハーランさん(49)。来日したのは1993年で、既に国内は就職氷河期に突入していたころだった。パックンは、同年代でもある氷河期世代をどう見ているのか。「平均転職回数が10回以上」とされる米国と比べ、「新卒一括採用、終身雇用」をベースとする日本型雇用をどう考えるのか、聞いてみた。【木許はるみ/統合デジタル取材センター】

 米国コロラド州出身。大学を卒業後、日本に就職する友人に誘われ、1993年に来日しました。福井県で2年半、英会話学校で講師をしていました。最初、僕は履歴書を手に持ち、JR福井駅前の交番で、お巡りさんに英会話学校の場所を聞いたその足で、学校を訪ねるとすぐに就職が決まりました。当時は、日本人の友達もみんな仕事に就いていて、就職困難な知り合いはあまりいませんでした。景気が悪いと感じ始めたのは、役者を志して、96年に東京に来てからでした。福井から一緒に出てきた友人は仕事が見つからず、僕の自宅に居候(いそうろう)し、ミスタードーナツでアルバイトをしながら半年間、美容師の就職先を探していました。その友人が毎日、廃棄されるドーナツを大量に持って帰ってきたので、いつも2人で食べていました。どんな食事にも、ミスタードーナツのキャンペーンでもらったお皿を使っていましたね。

 「就職氷河期世代」という言葉をはっきりと知ったのは、2005~06年ごろ、ニュース番組に出演するようになったころです。まず、米国ではこのように景気と世代を結びつけた表現は使われないなと思いました。

 米国では、新卒一括採用ではなくて、生涯に平均で12・3回の就職・転職をします(米労働省、調査対象は18~52歳)。一般的に平均5年以下で転職をします。労働市場の流動性、採用する基準が日本と全く違うからです。新卒で希望通りの就職ができなくても、とりあえずどこかの会社で経験を積みスキルを身につけてから、転職で再スタートをしています。自分の会社が不景気になって、転職や(大学や大学院での)再教育に転じる人もいます。不景気な時代はあっても、世代別の特徴はあまりないと思いました。

 僕のお母さんも、就職しては失業するというサイクルを繰り返してきました。私が8~15歳まで、保険会社や銀行など4社を転職しました。僕の地元のコロラド州コロラドスプリングズは…

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木許はるみ

1985年生まれ、愛知県出身。中日新聞、Business Insider Japan、じゃかるた新聞を経て2020年入社。外国人住民、公害、地方議会の取材をしてきた。アートや科学が好き。

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