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アニマルクライシス

象牙取引、東京都が規制議論 一方で「産業」保護 国外へ違法持ち出し、国際社会から問題視

密輸出しようとしたアフリカゾウの牙など=千葉県成田市の成田空港で2020年1月14日、中村宰和撮影

 ワシントン条約で国際取引が禁止されている象牙について、東京都は有識者会議を設置し、独自の取引規制が必要か検討を始めた。政府は国内取引を容認するが、土産物として国外へ違法に持ち出されていることなどが国際社会から問題視されている。東京オリンピック・パラリンピックに向け、都は実効性ある対策を打ち出せるか。【五十嵐和大】

 「大会開催都市の責務として象牙の問題に向き合い、対策を検討する必要がある」。東京都の小池百合子知事は1月28日に都庁であった有識者会議初会合で、積極的な議論を呼びかけた。会議では5月ごろをめどに意見を取りまとめ、都としての象牙取引に対する姿勢を示すことにしている。

 象牙取引を所管するのは都ではなく、産業政策を担当する経済産業省や野生動物を保護する環境省だ。それでも権限を持たない小池知事が検討に乗り出したきっかけは、2019年5月、米ニューヨーク市のデブラシオ市長から届いた書簡だ。デブラシオ氏は、開催期間中に訪れる何百万人もの参加者や観光客が「知らないうちに違法取引に関わり、オリパラでの体験を汚しかねない」と指摘し、象牙取引の禁止を求めた。

 有識者会議は学者や環境保護団体などの8人で構成する。1月の初会合では、環境保護団体を中心に、取引規制を促す意見が出た一方、生態学者の松田裕之・横浜国立大教授は「違法持ち出しはあってはならないが、取引自体の規制はおかしいのではないか」と…

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