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SUNDAY LIBRARY

小林 聡美・評『病気のご利益』『暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて』

◆『病気のご利益』横尾忠則・著(ポプラ新書/税別860円)

◆『暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて』アーシュラ・K・ル=グウィン/著 谷垣暁美/訳(河出書房新社/税別2400円)

 私の両親は80代後半。昭和の親子だからかあまり腹を割って話すこともないが、年々、なかなか個性的なことになっている。年をとるにつれ、体裁や我慢といったことから解き放たれていくのは、自分もそうだし、まして私より30年以上長く生きている親たちは、さぞかしマイウェイに違いない。そして世間の80代の先輩がたもユニークなかたが多い。それはやはり、戦争を含む、圧倒的な経験値が醸し出す魅力なのか。

 横尾忠則さんも、そんな魅力的な80代のおひとり。横尾さんのエネルギー溢(あふ)れる作品の数々から、さぞかしご自身もエネルギッシュに日々お過ごしになってこられたのだろう、と漠然と思っていたら『病気のご利益』には、未熟児として生まれた時から83歳までの心身のピンチが山盛りだ。しかし横尾さんにとってピンチはチャンス。怪我(けが)や病気は肉体について考えるいい機会だし、病気が自分の芸術を進歩させ、人格を…

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