メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

入試不正指摘された聖マリアンナ医大 なぜ「逃げ得」が許されたのか

聖マリアンナ医科大のホームページ=同ホームページより引用

 医学部の入試で女性や浪人生が不利に扱われていた問題で、弁護士らでつくる第三者委員会から不正があったと指摘された聖マリアンナ医科大に対し、日本私立学校振興・共済事業団は25日、2019年度の私学助成金約21億円を交付した。本来、入試に不正があれば、助成金は不交付や減額の措置がとられるはずだ。実際、問題が発覚した東京医科大は2年連続で交付金ゼロ、他の大学も18年度に減額された。なぜ聖マリ医大だけ「おとがめなし」なのだろうか。【牧野宏美/統合デジタル取材センター】

 まず、私立大への補助金交付はどのように決まるのか。文部科学省私学助成課や同省が所管する日本私立学校振興・共済事業団によると、助成金の原資は国費で、文科省が総額の予算を決定し、事業団が教職員数などに応じて各大学の助成額を決定する。法令違反など問題があった大学については減額や不交付となる。その対象になり得る大学は文科省と事業団が連携してリストアップし、事業団理事長の諮問機関である運営審議会が1月下旬に決める。

 聖マリ医大の経過をたどる。18年12月発表の文科省の調査では、同大を含む私立9校、国立1校を名指しし、男性に一律に加点する女性差別や浪人生差別などの問題があったと指摘した。しかし、同大のみ差別を否定したため、文科省は「不適切の可能性が高い」との認定にとどめ、第三者委を設置して調査するよう求めた。

 19年1月に運営審議会が開かれ、名指しされた私立8校は18年度の補助金について25%から全額のカットが決まった。聖マリ医大だけペナルティーはなく、3月に満額の約22億円の交付を受けた。

 聖マリ医大は19年3月に第三者委を設置し、第三者委は20年1月17日に報告書を公表した。報告書は、関係者のパソコンなどに残されていた資料を根拠に、15~18年度で女性がほぼ一律に男性より点数が下げられ、現役同士や同じ浪人年数で比べると、最大80点の差をつけていたと指摘。「性別など属性による一律の差別的取り扱いが認められる」と不正を認定した。同大は受験生に受験料相当額を返還する方針を決めたが、「意図的ではない」と主張した。

 その直後の1月20日に運営審議会が開かれたが、聖マリ医大にペナルティーが科されることはな…

この記事は有料記事です。

残り2073文字(全文3010文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 佐々木国交政務官、感染学生「どこに入社するのかな」とツイート

  2. 横浜の「コロナファイター」卵 研修医2人感染 3月下旬に連日同期会やカラオケ

  3. 時の在りか 国家でコロナに勝てるか=伊藤智永

  4. 佐々木国交政務官「国のせいにしないで」 新型コロナ拡大巡るツイートに批判の声

  5. 緊急事態宣言「非常に切迫」 西村経済再生相、東京の118人感染判明受け

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです