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莫大な追加費用はどこが負担? IOC守る「不平等条約」 東京オリンピック延期

東京五輪・パラリンピックの開催延期について説明する大会組織委の森喜朗会長(左)と武藤敏郎事務総長=東京都中央区で2020年3月24日午後9時53分、宮間俊樹撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大に揺れる東京オリンピック・パラリンピックは開幕まで4カ月に迫った24日、延期が決定した。国際オリンピック委員会(IOC)が「4週間」の猶予を設けた延期検討表明から、わずか2日での決断となった。判断を先送りするIOCに選手らからの批判の声はやまず、新たなシナリオを描く間もなく「見切り発車」を迫られた。開催決定から6年半。トラブル続きだった「国家事業」にまた一難。安倍政権も対応に追われ続けることになる。【田原和宏、松本晃、堀和彦、遠藤修平】

 22日の臨時理事会で延期の決断を先延ばししたIOCは逆風にさらされた。米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)は23日、東京大会の延期を求める声明を発表。これまでノルウェーやブラジルなど多くの国が延期を求めたほか、今夏に五輪を開催した場合、カナダとオーストラリアは参加を見送ることを決めた。ついに4年前のリオデジャネイロ五輪で計121個のメダルを獲得した米国までIOCに延期を迫る事態となった。

 選手からは悲痛な声が上がる。IOCによると、出場見込みの約1万1000人のうち、出場権を得ているのは57%。代表選考のための大会が相次いで中止となり、外出や渡航制限で練習すらままならない。USOPCが約4000人を対象にした調査では、回答した45%のうち、65%が練習や大会への準備ができないなど深刻な影響が出ていると答えている。

 IOCに結論を迫る動きが強まる中、課題とされた国際的なスポーツカレンダーの再編は道が開けてきた。世界陸連は来夏の世界選手権の時期を移動する検討を始めた。23日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)によると、IOCと大型契約を結ぶNBCユニバーサルは米プロフットボールNFLと時期が重なる秋への延期を避ける「1年延期」と条件を付けながら「全面的な支持」(広報担当者)を表明。世界保健機関(WHO)が23日に感染拡大の終息の長期化を示したこともあり、IOCは決断する環境が整った。

 とはいえ、課題は山積だ。「1年程度の延期で追加費用は3000億円。年内や2年延期の際の試算はしていな…

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