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完全民営化から1年 永竿哲哉・福岡国際空港社長に聞く

福岡空港を運営する福岡国際空港の永竿哲哉社長=福岡市で2020年3月、浅川大樹撮影

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 福岡空港が4月1日に完全民営化から1年を迎えるのを前に、同空港を運営する福岡国際空港(福岡市)の永竿哲哉社長が毎日新聞の取材に応じた。1年目となる2019年度の連結決算が営業赤字の見通しになるなど「低空飛行」は必至だが、新型コロナウイルスの収束後に東南アジアや中国の路線拡大を着実に進め、業績回復に努める姿勢を示した。【聞き手・浅川大樹】

 ――19年夏以降の日韓関係悪化や新型コロナの感染拡大などで、国際線を中心に厳しい1年になりました。

 ◆当社に委ねられたコンセッション(公共施設の運営権)の期間は30年間だ。(韓国とは)過去にも空港運営上のリスクがあり、そういう意味で(関係悪化は)想定し得た事態だが、将来的には良好な関係に戻ると思っている。

 (国内線と国際線の旅客数合計で2389万人と見込んでいた)19年度の数値目標は達成できないだろう。4月の国際線の便数は前年同月比6、7割減が見込まれ、感染状況次第で更に落ち込む可能性がある。旅客数はさらに厳しい。(計1150億円に上る)19~23年度の集中投資期間後に最終損益の黒字化を目指していたが、1年か数年程度後ずれする。

 ――運営開始当初は国際線の需要が旺盛でした。

 ◆福岡空港は天神や博多といった都市部、それから九州各地とのアクセスの良さが際立っている。大阪と同様に「西日本の玄関口」という面がある。平行誘導路の二重化で発着枠が(3月29日からの)夏ダイヤで増えるので、新型コロナ収束後は誘致に注力したい。

 ――どういう路線を誘致する方針ですか。

 ◆直近は東南アジア、中国との航空路線網を拡充するほか、未就航の都市にアプローチしていく。例えば、フィリピンやミャンマーは今後の経済成長が見込まれ、旅客需要も高まるだろう。(国内の主要空港に比べて)東南アジアと距離が近い地理的な優位性を考慮すれば、最もネットワークを築きやすく、航空会社も興味を示している。欧米豪などの長距離路線も視野に入れているが、時期尚早で早期の就航は厳しい。

 ――北九州空港との連携については?

 ◆路線誘致の際、福岡空港への就航が難しい場合は北九州空港を紹介している。新型コロナの影響などで就航には至っていないが、「北九州への就航を考えてみる」と返答する航空会社もある。地道な取り組みで北九州の認知度も高めたい。

 ――路線誘致以外の中長期の成長戦略は?

 ◆いかにお客様をたくさん迎え、空港で楽しく過ごしてもらえるかが本筋だ。23年度の国際線ターミナルビル増築のほか、23年4月に国内線ターミナルで商業施設を開業する。施設概要は未定だが、具体化させる時期になった。新型コロナで想像を絶する事態にならない限り、投資計画は予定通り進める。

 ――商業施設が集積する天神や博多エリアと競合しませんか。

 ◆確かに競合する部分もあるが、空港にしかない楽しさを打ち出し、(福岡周辺の)消費のパイを大きくしていきたい。想定する客層は地元である福岡都市圏の方々だ。買い物や飲食、体験などいろいろなことができる新しいスポットを空港にも造る。再開発で福岡市がパワーアップする中、空港という唯一の施設を感じてもらえる施設にしたい。

 ながさお・てつや 1986年九州大卒、西日本鉄道入社。総務広報部長や事業創造本部副本部長などを経て、2018年7月から現職。福岡県出身。57歳。

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