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「IR」接触制限、実効性に疑問の声 議員経由に「抜け穴」も

IR関連法の成立と開業までの主な流れ

 カジノを含む統合型リゾート(IR)参入を巡る汚職事件を受け、政府は1月末に予定していたIR整備の基本方針策定を先延ばしし、新たに政府関係者と事業者の接触制限を近く盛り込む方針だ。だが、国内外事業者の強力なロビー活動に有効なのか、実効性に疑問の声が聞かれる。【杉本修作、岩崎邦宏】

 「誰に会えば、日本でIRに参入できるのか」。東京都内のコンサルタント会社は、IR汚職事件で衆院議員の秋元司被告(48)=収賄罪で起訴、自民党を離党=に賄賂を渡したとされる中国企業「500ドットコム」と2017年10月に顧問契約を結び、IR参入を目指すドットコム社代表らの相談に応じた。コンサル会社の経営者によると、ドットコム社側はしきりに「政府の実力者」との面会を求めてきたという。

 経営者は、複数の国会議員が出席する勉強会に政府高官を招き、訪日したドットコム社代表に引き合わせた。ドットコム社は、秋元議員に攻勢をかける一方で、別のルートでもコンサル会社を頼ったことになる。経営者はその理由を「秋元議員(の実力)に不安を覚え、焦りがあったのではないか」とみる。参入レースに遅れないため、がむしゃらに政界実力者との関係作りを図ってきたドットコム社の思惑がうかがえる。

 IR整備計画は、16年12月に成立した「IR整備推進法」から議論が本格化した。法案は議員立法で策定された。中心的役割を果たしたのが、カジノ解禁を目指す超党派の国際観光産業振興議員連盟(IR議連)だ。複数のIR議連関係者は、法案策定の数年前から、米国系カジノ事業者による議員への接触は始まっていたと証言する。

 ある議員の場合、接触があったのは法案成立の1年ほど前。事業者の委託を受けたコンサル会社が仲介し、はじめは議員会館での面会、さらに海外への視察旅行などへと発展した。こうしたコンサル会社は「エージェント」と呼ばれ、議員と海外事業者との橋渡し役を担っていた。

 IR汚職事件では、ドットコム社側から現金を受け取ったとして、秋元議員以外に5人の衆院議員の名前が浮上している。ただ、元議連幹部の一人は「現金のやりとりは違法になる疑いがあるから普通はやらない。多くの議員がやるのはパーティー券の売り買いだ」と明かす。

 外国人や外国籍企業からの献金は政治資金規正法で禁止されているが、政治資金パーティーのチケット販売は違法ではない。献金と異なり、購入額が20万…

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