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社説

東京「重大局面」に 感染爆発の阻止に全力を

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 新型コロナウイルスの感染拡大が新たな局面に入った。東京都内の感染者が急激に増加しているためだ。

 東京都の小池百合子知事は今週末の外出自粛を住民に要請し、首都圏の各知事も同調した。感染爆発の阻止に全力を挙げるべきである。

 都内の感染者数は2日続けて1日当たり40人を超えた。感染経路の不明な患者が多いのが東京の特徴だ。見えない感染クラスターが発生している恐れがある。一方、海外からの帰国者の感染確認例も増えており、感染拡大リスクが高まっている。

 そもそも、都の対応はこれまで出遅れていた。

 一極集中が著しい東京での感染爆発が経済や社会に与える影響は計り知れない。にもかかわらず、他の都市部のようにトップが強いメッセージを発する場面は乏しかった。姿勢が変わったのは、東京五輪延期の流れが強まった時期とも重なる。

 直前の3連休には、都内の花見の名所に多くの客が訪れていた。本来であれば、もっと早く注意喚起すべきだった。

 情報公開にも消極的だった。ホームページでは、感染した具体的な状況や居住地を明らかにしていない。個人情報の保護は大切だが、それでは都民がどう対応していいか分からないうえ、逆に不安を広げる。

 小池知事は「感染爆発の重大局面」との認識を示した。あらゆる手立てを講じなければならない。

 まず感染経路の特定を急ぎ、「クラスター潰し」に注力すべきだ。患者が大幅に増えれば、軽症者には自宅療養を求める措置も必要となる。

 特別措置法に基づく政府対策本部がきのう設置され、状況によって首相が緊急事態宣言を出すことが可能になった。小池知事は「ロックダウン(都市封鎖)」にすら言及している。今後は首都圏各県との綿密な調整が欠かせない。

 都は新学期から学校を再開する方針で、都立学校では時差通学を実施する予定だ。市区町村立の小中学校を含め、感染拡大の状況に応じ、再開そのものも再検討すべきだろう。

 今も都内では夜の繁華街に若者らが目立つ。一方で、外出自粛要請を受けて食料品などの買い占めが始まっている。住民は要請に協力し、冷静に対応してほしい。

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