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今期冬ドラを振り返る 圧巻の吸引力「テセウスの船」=碓井広義

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碓井広義 上智大教授
碓井広義 上智大教授

 最終回が放送された今期の冬ドラマのベスト3を紹介したい。

 原作とは異なる「共犯者」を明かして最終回を盛り上げたミステリー「テセウスの船」(TBS系)。まさか父親の介護をしていた目立たない青年、田中正志(せいや)だったとは。意外性では驚かされたが、登場人物としての存在感が希薄で小物だったため、中には拍子抜けした人もいたのではないか。無理に原作と差別化を図る必要があったか、少々疑問が残る。

 柴崎楓雅が好演した主犯の少年、加藤みきおを手助けしたのは、30年後の本人(安藤政信)だったというのが原作だ。そのアイデアは、タイムスリップという設定を生かす意味でもインパクトがあっただけに残念。とはいえ、謎の引っ張り方が巧みで、今期ドラマの中で視聴者に「次を見たい」と思わせる吸引力ではトップだった。

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