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米中のはざまで

日米安全保障条約は1960年1月19日の改定から60年が経過した。自国第一主義を掲げるトランプ米大統領が出現した米国。軍事・経済両面で急速に伸張する中国。両国の2極化が進む中、安保環境はどう変化しているのか。また、日本は両国とどう向き合い、どういう役割を果たせばいいのか。幅広い分野に焦点をあてながら、安保を巡る「いま」を探る。

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米中のはざまで

安保条約60年 第2部/2(その2止) 「究極の暗号」中国が先行

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「量子」覇権、米国に危機感

 次世代の安全保障環境に大きな影響を与える量子技術研究。急ピッチで進める中国に対し、米国は世界をリードする方針を表明し、日本も「国家戦略」と位置づけた。「究極の暗号」とも呼ばれる「量子」を巡る各国の開発競争は激しさを増している。

 「量子などの重要技術を米国が主導し続けることを保証する。米国の経済と安全保障がかかっている」。米国政府のクラツィオス最高技術責任者(CTO)は2月、2021会計年度(20年10月~21年9月)予算教書の発表に合わせて、こう表明した。

 米国は18年、今後5年間に少なくとも13億ドル(約1400億円)を量子に投じる法律を成立させ、研究を本格化。2月の予算教書で関連予算を今後2年以内に8億6000万ドル(約950億円)へと倍増させる方針を打ち出した。

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