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日本文化をハザマで考える

第21回 黒船がやってくる14年前、すごい女性が野蛮な島を訪れた

ジョルジュ・サンド

 昨年の休みに、私は地中海のマヨルカ島周辺を旅行して回った。イギリス人にとっては、海外旅行といえば最初にここに来ることが多いだろうが、私は20年もかかった。

 マヨルカ島に住んだ夫婦の中で、一番有名なのは、間違いなくフランス人の小説家、ジョルジュ・サンド(1804~76年)と、その愛人でありピアニストのフレデリック・ショパン(1810~49年)だろう。彼らは1838年の11月から翌年3月まで滞在した。サンドの旅行記「冬のマヨルカ島」(日本語訳「マヨルカの冬」)はさまざまな言語で売られている。

 しかし「冬のマヨルカ島」は、普通の旅行記とは全く違う。たとえば、ショパンのことには言及していない。ただ、「病気がちな連れ」と遠回しに言っているだけである。第二に、サンドは、スペイン人一般、特にマヨルカ島の人たちに対しておかしいほど失礼で、親切な言葉を使うことはほとんどない。

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ダミアン・フラナガン

ダミアン・フラナガン(Damian Flanagan) 1969年英国生まれ。作家・評論家。ケンブリッジ大在学中の89~90年、東京と京都に留学。93~99年に神戸大で研究活動。日本文学の修士課程、博士課程を経て、2000年に博士号取得。現在、兵庫県西宮市とマンチェスターに住まいを持って著作活動している。著書に「世界文学のスーパースター夏目漱石」。

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