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米中のはざまで

日米安全保障条約は1960年1月19日の改定から60年が経過した。自国第一主義を掲げるトランプ米大統領が出現した米国。軍事・経済両面で急速に伸張する中国。両国の2極化が進む中、安保環境はどう変化しているのか。また、日本は両国とどう向き合い、どういう役割を果たせばいいのか。幅広い分野に焦点をあてながら、安保を巡る「いま」を探る。

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米中のはざまで

安保条約60年 第2部/3 在日米軍、重み増す役割 中国にらむ横田空域

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 東京を含めた1都9県の空を、米軍が掌握し続けている。通称・横田空域の存在だ。米軍は即応態勢を維持するための訓練を依然として続けており、北朝鮮の脅威に加え、拡大する中国の動きに警戒を強める。日本政府も米軍との「一体化」を進め、空の支配を容認しており、戦後75年の今もなお、首都の空が日本に戻る気配はない。【「米中のはざまで」取材班】

 「最も喫緊な脅威は北朝鮮だが、長期的な最大の脅威は中国だ」。在日米軍兼第5空軍司令官のケビン・シュナイダー中将は2月25日、東京都内での記者会見でこう語り、中国について「インド・太平洋で挑発行動を続け、東シナ海、南シナ海の平和と安全に挑戦を突きつけている」と述べた。

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