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終わらない氷河期~疲弊する現場で

経済至上主義と決別し、自分らしい生き方を リサイクル店経営・松本哉さん

リサイクルショップ「素人の乱」などを経営する松本哉さん=東京都杉並区で2020年3月18日、江畑佳明撮影

 東京・高円寺でリサイクル店「素人の乱」やゲストハウスなどを営み、これまでに数々のユニークなデモを繰り広げてきた松本哉(はじめ)さん。就職氷河期世代に当たるが、なんだか肩の力が抜けていて、ニコニコしている。インタビューしているこちらも、不思議と気が楽になってくる。松本さんは「これまでの経済至上主義と早く決別して、自分らしい生き方を探して勝手に生きる道に進んだ方がいいのでは」と提案する。【江畑佳明/統合デジタル取材センター】

 氷河期世代の親って、だいたい団塊の世代ですよね。戦後の平和な時代に育ち、高度成長を経験しています。当然、結婚をしていて当たり前。つまり、「努力は報われる」という奇跡的な時代を過ごした恵まれた人たちです。だから、非正規などで結婚していない子がいると、「まだ結婚しないのか」「頑張りが足りない」と言ってしまう。でも、我々のような氷河期世代、それ以降の世代はそうではありません。「努力が報われるとは限らない」「努力してもダメなものはダメ」が共通の価値観。これほど考え方が違っているのだから、団塊の世代である親に実情を理解してもらうのは難しいと思います。だから40歳を過ぎてから「親の期待に応えなくちゃ」とか、「世間の価値観に合わせて真面目に生きよう」なんて考える必要はない。ジタバタせず、開き直って自分なりに生きていけばいい。もちろん、会社でバリバリ働きたい人はそれでもいいと思いますけれど。

 就職活動ですか? 全くしていません。そんな気もなかったです(笑い)。1994年に法政大学に入学して、「野宿同好会」というバカバカしいサークルに入ったんです。キャンパスで寝転がって、寝袋に「新人募集中!」なんて書いてあって。好き勝手に過ごしている人がいっぱいいて、自分も「ああ、これでいいんだ」と安心しました。

 サークルでは中国で3000メートル級の山をゲタで登って死にそうになったり、東北地方を一周するママチャリレースに挑んだりしました。また、「法政の貧乏くささを守る会」を結成し、学費値上げに抗議するためにキャンパスで鍋をしたりして。大学に7年間もいたこともあって就職はせず、卒業後も学生の延長みたいな感じで、デモとかリサイクルショップのアルバイトをしていました。デモではサウンドカーから大音量を流して、警察に大目玉くらうなんてしょっちゅうでした。

 もう高度成長の幻想や、経済至上主…

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江畑佳明

大阪府寝屋川市生まれ。1999年入社。山形支局を振り出しに、千葉支局、大阪社会部、東京社会部、夕刊編集部、秋田支局次長を経て、2018年秋から統合デジタル取材センター。興味があるのは政治、憲法、平和、ジェンダー、芸能など。週末は長男の少年野球チームの練習を手伝う。

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