日本人女性と結婚し、永住権を持つ関西在住の50代のイラン人男性が、仕事でイランに一時帰国して、今月24日、日本に戻ったところ、新型コロナウイルスの検査後、成田空港の出入国在留管理庁(入管)内で在留資格について調査を受けた。水や食料も与えられず夜通し計19時間留め置かれ、入国許可時には、一時滞在した部屋の費用など計6万円を請求されたという。男性は「通算約20年日本に住んでいるが、こんな扱いは初めて。特定の外国人に対する差別だ」と憤る。一体どんな扱いを受けたのか。【鵜塚健/統合デジタル取材センター】
イラン人男性は1991年に来日し、日本人女性と結婚。一時イランで暮らしたが、再び来日し、関西で会社を経営しながら、家族と暮らす。仕事で2月中旬にイランの首都テヘランに渡り、3月中旬に戻る予定だったが、新型コロナの影響で航空便が取れず、今月23日の便でようやくイランを出国。24日午後5時ごろ成田空港に到着した。
イランは新型コロナの感染者が3万人を超え、法務省は中国やイタリアなどと並び、イランの一部の州からの渡航者は上陸を許可しないと指定している。ただし、「特段の事情がある場合はこの対象ではない」と規定。出入国在留管理庁審判課によると「日本人の配偶者である場合は一般に『特段の事情』に該当する」としており、この男性の場合も問題なく入国が許可されるはずだった。
一方で、イランの一部の州からの渡航者は、空港到着後に検疫官に申告が義務づけられ、新型コロナのPCR検査を受ける。男性も「空港近くのホテルを確保し、検査結果が出る翌朝まで待つように」と言われ、ホテルを予約したうえで、他の日本人や外国人と同様に検査を受けた。
その後、通常の入国手続きに移り、日本人や他の外国人が次々に入国を許可されたが、男性は入管の係官から別室に来るよう指示を受けた。パスポートや永住資格が記された在留カード、名刺に加え、妻の携帯電話番号や戸籍謄本の提示も求められ、指示に従った。妻には入管側から電話があり、家族全員の生年月日、男性のイラン入りの日程などを細かく聞かれたという。男性はこれまでも年に1~2回程度、仕事でイランを行き来している。長時間調べられたのは初めてだったが、妻と連絡がついたため、すぐに解放されると考えていた。
しかし、十分な説明がないまま待機させられ、深夜に6畳ほどの広さの部屋に移るように指示された。同じ便に乗っていた別のイラン人男性と一緒で、せめて個室にするよう求…
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1993年入社。大阪社会部、外信部、テヘラン支局長、京都支局次長などを経て2019年5月から統合デジタル取材センター副部長。3年半のイラン生活で中東料理にはまる。共著に「縦並び社会」(毎日新聞社)、単著に「イランの野望~浮上するシーア派大国」(集英社)。法政大大学院グローバル地域研究所特任研究員。
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