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このごろ通信

空を見上げればは 台湾文学翻訳家・倉本知明

 彫刻家で詩人の高村光太郎は、妻智恵子が「東京には空が無い」と口にしたことに驚き、思わず空を見上げたというが、異郷の空はどこか故郷のそれとは違って見える。背丈の異なるビルに切り取られた高雄の空は、上手(うま)く積み損ねたテトリスのようにちぐはぐで、そこに一瞬見え隠れする飛行機はどれも驚くほど低く飛んでいる。

 高雄市内には北部の岡山(ガンシャン)地区に空軍基地、南部の小港(シャオガン)地区に国際空港が整備され、鈍(にび)色に濁ったその空は地上と同様ひどくごった返している。両空港はともに日本時代に軍事目的で建設され、特に岡山基地は特攻隊の出撃拠点として整備された歴史を持つ。大戦末期に米軍の激しい空襲に曝(さら)された高雄は、台湾最多となる4000人以上の死傷者を出したが、市内各所にはその名残から今でも防…

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